幼稚な若者達




時々俺は怒る!


一般常識の欠如した輩に怒る。特にアニメーターという人種はそれが欠けてる人間が多い。

ここ雑草プロも例外ではなく、他人に気遣うことができない。
それだけならまだしも、挨拶ができない、返事ができない、ごめんなさいが言えない…

残念ながら、そんな幼稚園レベルの事柄で怒るのだ。
アニメーターの大部分は、普通の会社員と違って出来高払いの賃金だから、愛社精神は薄い。
それは仕方ないとしても、まともな人間関係を築くのが苦手だ。

常識の無い人間はそれが普通だと思ってる。
そして自分大好きで、自分の世界観だけで生きている。
精神年齢も低く、あまりにも子供じみた若者も居る。

そういう人間が何人か集まると、それが常識になって、周りの人間までそれに染まっていく。

そして自分勝手の集団になって、収集がつかなくなっていく。

その悪しき連鎖は無毒の人間まで毒されていく。

そうさせない為にも俺は怒る。それでも駄目な奴は隔離する。
自分勝手な人間は隔離して感染を防ぐしかない。ここではそうしてる。あとはクビにする。

いざクビにすると会社はいい顔しない。いい顔しないけど、それは譲れない。

特にここは変わり者が多い。まともな人間もいるけどそうじゃない人間もいる。
一般社会で通用しないからここに来る。
例え低賃金でも現実逃避できるから、人との触れ合いを出来るだけ回避して、心閉ざして生きている。

そういった人間はうわべだけで、浅く付き合う分には問題は生じないが、真剣に付き合おうとすると、あからさまな拒否反応を示す。
だけど、挨拶ができない、返事ができない、ごめんなさいが言えないは単なる馬鹿だ。
そういう馬鹿が現実にいるし、本人は普通だと思ってるから始末に負えない。

言っても無駄でも俺は言い続ける。
お互い不快だろうが、エネルギーの無駄だろうが、不快になるのは嫌だし、周りに毒を撒き散らされるのはゴメンだ。
それをわかってくれる人間と、理解できない人間の二通り。

過去に俺の「怒り」で、すがすがしくここを去って行った人間もいた。

「僕は一年間だけテキトーにアニメを経験して、辞めるつもりだったんです。ところが、僕の為に真剣に怒ってくれる柳田さんの姿を見てたら、僕は本当に柳田さんに申し訳ないと思ったんです。そんないいかげんな気持ちで入った自分が許せなくなったんです。」と言って辞めて行った青年もいた。

彼が辞める当日に俺は彼からプレゼントを貰った。
数万円もする俺の思い出のアニメの超合金を買ってきてくれたのだ。
彼とはたった1ヶ月程度の付き合いだったのに。

そんな律儀な人間もいれば、貸した金も返さず逃げた奴もいた。

アニメ界は一握りの才能ある人間と、真面目で若いアニメーターの卵達、あとは一般常識の欠如したアニメゴロで成り立っている。

ここ雑草プロだって俺の小言が無くなれば、間違いなくゾンビの館になっちまう。

そんな馬鹿が居るから俺は元気!

眠っていた闘争心に火がつき、俺のパワーが活性する。半分は有り難いのかもしれない。