メランコリー
2015/08/118月某日
う~ん…
何だかなぁ…
今日の新人達の動画の上がりが、6人の合計が17枚…
朝10時から夜の10時ぐらいまで作業してだ…それも難しい仕事じゃない。影無しの簡単なキャラだ…
これじゃあ…プロの仕事じゃない…
低賃金の雑草プロでは、6人で2000円にも満たない金額だ。一日10時間以上働いて、一人333円の稼ぎだ…いや、そこから一割源泉されるから300円だ…
レギュラー陣の一人分にも満たない…そんな日々が続く…
同業者の皆様は、この事実を聞けば、ここの4月に入った新人達がどんなレベルかおわかりになるだろう…
いろいろ手を尽くしているのだが、言われた事もあまり実行しない…
一生懸命やってるのはわかる…金の為にやっているのじゃないのだけはわかる。
じゃあ何のため?
人の心の本当の中身までは俺にはわからない…
こういった輩でも今はゲーム業界が拾う。この「雑草プロで戦力外」だった人間でも、多くのゲーム業界が拾う。
作画監督や原画マンクラスならまだいい、動画も満足に描けないクラスでもだ。先日も「トンデモナイ」レベルの奴がゲーム業界に転職して行った…
ここの制作の人間がこぼす。
制作「最近のゲーム業界は、動画を月に300枚ぐらいしか描けなくても、一人前だと判断して入れちゃうんだよ…」
俺「大手のアニメ会社じゃなくて、ここで通用しなかった奴だぜ…」
制作「そんなこと向こうはわからないじゃない…」
ゲーム業界は、そこまで人材不足なのだろうか?…
それともここと同じくテストなどしないのだろうか?…
アニメでは食えないレベルの人間が、ゲーム業界では食える。最近はそんな矛盾もある。
俺「君ら、何の為にアニメやってるんだ! 教えた事も実行しない、ルールは守らない、覚える気はあるのか?。言っとくけどな、アニメーターの最低ラインは俺なんだからな! 俺以下じゃアニメーターじゃない。」俺は正直だ。事実そう思ってる。
俺「いないとは思うが、俺を目標なんかにしちゃいけない。夢が無いだろ? 家族養って毎月ギリギリの自転車操業で生きてる。そんな男以下じゃ職業として続ける意味が無い。もっと貪欲に仕事したらどうだい。」
全員「…」
俺が真剣に話しても、無視して仕事してる馬鹿女も居る…
俺「▼▼!、人の話ぐらいこっち向いて聞け!」
すると亡霊のように無表情のまま、ゆっくりとした動作でこっちを振り向く。
すみませんの言葉ひとつ無い…ここまでくると反対に珍しい。社内でも人間じゃないと噂されてるぐらいなのだ。
嫌われようがシカトされようが一切動じない。その精神力だけは並大抵じゃない。
ああ、なんてこったい…
8月のメランコリー…