こだわり
2015/11/09先日、雑草プロの数人で近場のフリーマーケットに店を出した。
出品した物は、アニメには全く関係ない雑貨ばかり。女性陣は殆どが服で、男性陣は小物類。
売上は微々たる金額で、一人平均700円程度。俺は絶版のミニカーが一台500円で売れただけだった。
俺が出品した物は、大人のマニアを狙った物ばかりだったから、殆ど売れなかった…
絶版のプラモデルや絶版トミカ、絶版のヘルパのミニカー(ヘルパがわかる人はかなりのマニア)などなど。
周りの店を覗くと殆どが服や日用雑貨とオモチャ類。
オモチャ類のキャラクターで一番多いのがアンパンマングッズ。あとはゲーセン物や飲み物やマックのオマケ類が多かった。
他の店を覗いてみると、水鉄砲のガンダムのスコープ付きのビームライフルを見つけた。新品でパッケージに入った物がナント100円!
即、ガンダム好きの南の旦那の為にゲットした。(南の旦那はガンダムファン)
そんな南の旦那の仕事はカメラマンだ。今はあるドラマを撮影してる。
南の話によると、そのドラマに出演してるある役者が、かなりの曲者。
性格的にもキレやすく、他の役者を散々虐めぬいて、その虐められた役者が降りてしまったとのこと。そんなトラブルで、ドラマの話がつながらなくなってしまい、また最初から撮り直しになったらしい。そんな訳で大忙しとのこと。
キャスティングからして、かなりの賭け。素人目でもトラブルは大体想像つくと思うんだけど…
アニメ界でもそういったトラブルはたまにある。過去のルパンシリーズでも、荒木伸吾さんが作画監督をする予定だったのがあった。ところが制作サイドとトラブルがあって、一話だけやって降りてしまったという事があった。
また大塚康生さんの本を読むと「侍ジャイアンツ」で、主人公のセリフが気にいらなくて、大塚さんが監督と揉めて降りてしまったという事が書いてあった。
大塚さんが主人公のクサイセリフにどうしても納得がいかず、そのセリフひと言だけを変えてくれと監督にお願いしたらしい。でないと感情移入できないと、頼んだが、監督も頑として譲らず、揉めて最後は大塚さんが降りてしまったという逸話もあったようだ。
今はそこまでこだわって、作品に取り組む猛者のアニメーターはなかなかいない。
昔あの「小太り」が原画を描いていた頃、似たような話があった。(「洗脳」・あのビッグな奴が…参照)
当時業界で小太りの原画の評判が良かったらしく、あるアニメ会社が小太りに原画の依頼をした。小太りには前もってコンテを渡し、小太りもそのコンテが気にいったらしく、大いに乗り気だったようだ。
そして原画の打ち合わせの時がきた。打ち合わせの場所に現れた小太りに演出が、「申し訳ないんですけど、少々コンテに変更ができまして…」演出が変更点の説明を始めると、小太りの表情がみるみる険しくなった。
演出の説明を途中で遮った小太りが「いや、僕は最初のコンテが気にいったから、この仕事を引き受けたんです。コンテに変更があるんなら僕は描きません。」と言って席を立って帰ってしまったそうだ。そんな話をある演出家から聞いた。
その出来事を聞いた俺は「なにい~!、俺に言ってくれれば、そんな失礼な事はさせなかったのにい~、天狐様の力で何とかしたのにい~。」(最初の頃の話を読んだ人はわかるはず)
さて、こういった大塚さんのような大御所や、上手い原画マンのこだわりならまだわかる。現在は下手な動画マンですら、くだらないこだわりを持っている輩が多い。
「僕は◎◎がやりたかったから、この世界に入ったんです。他の作品ならやりたくありません。」などとヌケヌケとホザく奴もいる。雑草プロにはいないが、ここの他のスタジオにはかなりいる。そして好きな作品が終了すると辞めて行く…
それじゃ仕事じゃないし趣味だ。俺にはそんなこだわりは無い。(女だけ…(^_^;))
最近の雑草プロにの変化と言えば、去年入った木野が、頑張って動画の1000枚越えを果たした。対する今年の新人は全滅…
未だ「組み線」や「合成」すら理解してない…
「タイムシート」すら理解してない奴まで居る…
かんべんしてくれよお~…
それでも雑草プロの馬鹿物語は今後も続く…