南が去る

                                                                                                           2015/08/10





センセーショナルなタイトルだが事実だ。南はここを去る…
とは言ってもすぐにではない。

実は…

南が来年ママになるのだ。(*⌒▽⌒*)
そして来年の今頃は出産数ヶ月前に退社する。

雑草プロの柳田としては残念だが、人間柳田としては喜ばしいこと。
そもそも南が雑草プロに居ること事態が変なのだ。
南のここでの月収は、手当ても付いて、手取りで12~13万円。
業界最安値の会社だから仕方ないが、南のやってる事を考えれば、他では倍は貰える。そもそも南なら他の仕事でも輝ける。

南がここに居る理由は、もちろん金のためではない。決して金では買えない「刺激」と「人間観察」、「人との強固な信頼関係」だけでしかない。
その信頼関係は南が去ってもずっと続く。

来年からは子育てに専念して、子供の成長過程を見ながら、その都度感動してほしいと思ってる。
南「ああっ! 一本歯が生えてるぅ!」、「つかまり立ち出来たぁ!」などなど、感動だらけの日々になる事だろう。

そしてきっと南は子供番組にも詳しくなるに違いない。
俺もそうだった。
娘がチビだった頃の俺は、フリーで自宅で仕事していたから、娘の成長過程をずっと間近で見ていられた。
娘をよく膝の上に乗せて一緒にテレビを見たもんだった。

娘が好きだったのは「お母さんといっしょ」
体操の弘道お兄さんの「あいう」、「ワンワン」、「グーチョコランタン」、「やんちゃるモンチャ」などなど…

ポケモンにも夢中だったが、一緒に見たのは「カスミ」が出ていたシリーズまで。プリキュアも「ひかり」が出ていたシリーズまでだった。娘が成長するにつれ、一緒に見る機会はなくなってしまったが、娘が好きだった番組はよく覚えてる。

アニメーターはこうして子供に夢を与えてる仕事なのに、現実のアニメーターは子供の扱い方がヘタだ…
子供を目の前にすると、固まってしまうのだ。子供の方は無邪気にあれこれ話しかけるのに、アニメーターの方はどう接していいのかわからない…
真っ赤になって無言で固まってしまう…

娘を通して、そんな光景を何度となく見た。今居る連中だって、子供の相手出来るのは南と土条ぐらい。
「そお~っ、スゴイねぇ~、よく出来たね。」なんておだてて、子供を喜ばせて相手出来る人間はほとんどいない。そんなサービス精神が無いのだ。
やってもらうのが当たり前という精神だから、人にやってあげるという精神がわからない。
わからないだけならいいのだが、そもそも他人に興味が無いという人間も多い。
かえってアニメーターじゃない普通の一般の人達の方が、子供の扱いをよく心得てる。
アニメーターなら観察力も必要なのだろうけど、ダメな奴に限って必要性すら感じていない。

俺が子供をよく観察してるなぁと関心したアニメは「蛍の墓」
縁側で節子がいじけていて、それを兄ちゃんが機嫌を直そうと節子をつつく。
すると節子は振り向きもせず、ヒジを押し上げて拒否する仕草が、さすがと思った。
他にも子供の何気ない動作をよく観察してるなぁっていうシーンがいっぱいあって、「参りました。」って思った。

話を南に戻そう。その南は小さい子の扱いはそこそこ出来るのだが、わりとクールな面もある。
きっと自分の子が生まれたら、親馬鹿になるに違いない。その姿を見るのが今から楽しみだ。
南が凄いと思うのは、もし万が一障害を持った子だとわかったとしても、絶対に産んで育てると言いきったこと。
俺は考えてしまうが、南は「だって自分の子供でしょう?」と一切怯む事すら無い。

きっと南のように元気で、旦那のような整った顔立ちの子が生まれるに違いない。
悔しいけど、南の旦那は俺より美男子なのだ(当たり前だ!)
だったら、南のお父さんになら勝てるかも?(体力だけだろ…)

そんな南のおめでたい話だが、来年の春ぐらいまでは、まだまだ南には雑草プロで頑張ってもらうつもり。
最後に今回は、南の了承のもとで、南の1歳の時の写真を付けとく。



可愛いだろ?