「うまい棒」は神



ここ雑草プロの連中は、自宅通勤組みを除けば、みなビンボー。
地方から出てきて、アパートを借りてる連中は特にキツい。
だから食べてるおやつは「うまい棒」。思い切って贅沢する時でも100円以下の「ブラックサンダー」。

「いやぁ~、100円超えるお菓子は本当に思い切りますよぉ~」などと言う奴もいる。
昔はパン屋さんで廃棄処分するパンの耳を毎日貰ってきて、それを三度の食事にする猛者も居た。

アニメーターを志す若者達は低収入、ビンボーというのを覚悟してこの世界に飛び込んで来る。
多くが上手くなりたい、いい原画を描きたい、ただそれだけの理由で、一日の大半を机に向かって作業をする。そして決して日の目を見ない職業なのだ。
アニメファンやアニメオタク以外の世間一般の道行く人達に「あなたの知っているアニメーターは?」と質問しても殆どの人間は答えられないだろう。
原作者が殿様で家老が監督。アニメーターはその他大勢の「忍びの者」
仕事によっては一日かけても子供の小遣い以下。

先日もK君が、あるメカ作品を作業していた。
大判の一枚のロボットの緻密で、細かい絵を一日がかりでトレスした。
それでもここでは半分引かれるから「130円」にしかならない。そのうえ一割源泉されるから、実質手取りは117円。

これでおわかりだろう、100円超える菓子は恐怖なのだ。

「うまい棒」はまさにアニメーターの神。

みんな頑張れ! いつか、たらふく「うまい棒」を食べられる夢見て。