アレジのワイン

                                                                                                           2018/12/28





先日南からワインを貰った。
全くワインに興味の無い俺だが、そのワインのラベルに目を見張った。

「ジャン・アレジ」
エフワン好きの人なら、説明の必要も無いだろうが、あの元エフワンドライバーのジャンアレジだ。 このワインはアレジ自身が趣味で作ってるワインだそうだ。
エフワン好きの俺としてはとても嬉しい。

                                           

南の話によると、南のダンナがゴクミから貰ったらしい。そのうちの一本をくれた。
さすがお嬢様、くれるワインもどこか変わってる。
まだ飲んでないが、俺はワインの味などわからない。アレジの名前が付いてるだけで有り難い。

エフワンと言えば、アニメで今まで数々のレース作品が作られたが、どれもマニアに耐えられるような作品は無かった…
アニメがまだ「テレビまんが」と呼ばれていた当時は、細かな設定はおおらかで、アニメは子供のものだった。
「アニメソング」が存在した頃の俺は、すでに成人してそんな作品に少しは関わっていたので、レースマニアとしては違和感を感じていた。
実際に存在するものを完全な「夢物語」として見るには成長し過ぎていた。

エフワンではないが、子供時代にリアルタイムで見た「マッハGoGoGo」けは大好きだった。
まだ純粋な子供時代だったからだろうが、大人になるとマッハ号のデザインが、フェラーリの初期のテスタロッサにソックリだったことに驚いた。
「グランプリの鷹」では、肖像権の問題なのか、あきらかに「ニキ・ラウダ」と思われる人物が、「ニック・ラムダ」として登場していた。
マシンのデザインも、あきらかに現実離れしたデザインだった。
当時の「タイレルP-34」に対抗してか、ナント!リアタイヤが4輪!
実際に当時のフェラーリチームが、実際に試作車を作ってみたものの、遅すぎてテスト段階でそのマシンは消えた。
フェラーリの六輪車は、リアタイヤを二本重ねたダブルタイヤだったが、グランプリの鷹のリアタイヤは縦に並べた戦車のようなデザインだった。

ちなみに、グランプリの鷹では、あの兄弟も名前を変えて、作画を担当していた。
当時は各話作監システムで、赤村チームの絵柄は独特だった。
絵に細かいタッチをバンバン入れて、トレス線にも強弱があって墨絵のような動画だった。
ちなみに、このグランプリの鷹の「赤村チーム」のスタッフが、あの集団リンチ事件の加害者達と被害者である。
当時使っていた鉛筆は「6B」で、かなりの鉛筆カスが出るため、みんな田植えで使うような腕カバーを着けて作業をしていた。
仕上がった動画用紙もかなり汚れるので、絵の周りの鉛筆カスの汚れを消すのも一苦労だった。
動画マン達は作業枚数が上がらず、丸一日作業しても5枚程度で、一日作業すると、6Bの鉛筆が1~2本消耗した。
作監に頼まれて、絵の参考の為にF1マシンのミニカーを買いに行った時があったが、買って来るなり驚いた。
赤村「コレ邪魔だねぇ」と言うなり、フロントウィングをバキバキ折って取り除いてしまった…(意味がわからん…)


F1アニメは、その後、「エフ」という作品もあったが、マニアには不完全燃焼だった…
個人的には昔少年サンデーで連載していた「赤いペガサス」だけは個人的に好きだった。
漫画の連載だけで、アニメ化にはならなかったが、当時はレコードやミニカーが発売されている。

エフワンやレース物を題材にすると、アニメに限らず、映画でもあまり秀作は見られない。
あくまでもレース物は完全な「おとぎ話」として見れないと、あまり楽しめない…
映画では、ジェームズ・ハントとニキ・ラウダを題材にした「ラッシュ」という映画も、つまらなくはなかったが、当時の実際の物語をなぞっただけ…
あのモナコでのセナとマンセルのバトルをアニメや映画にしたところで、本物にはかなわない…
ティレル時代のセナとアレジのバトルもしかり。



残念ながら、ジャンアレジはワールドチャンピオンには成れなかったけど、アグレッシブな走りは好きだった。
                                

南のアレジワインから、そんな時代の思い出がいろいろ甦ってきたのだった。

もうすぐ今年も終わる。皆様来年は良い年を。

ドン・キホーテ柳田