ペンペン草

                                                                                                           2015/04/28





新人達が入って来て、もうじき1ヶ月が過ぎようとしてる。
アニメーターとしての上達はと言うと、…
ごめ~ん、聞かないで(°∇°;)
できれば居なかった事にしてくれない?…

いろいろあり過ぎて、俺の机の脇の壁には、ポスターサイズの張り紙が貼ってある。
なんて書いてあるかって?
大きな文字で「人じゃないヤツにはキレます!」って書いてあるんだ。ワイルドだろぉ~?(古いか…)
じゃあ、「アッと驚くタメゴロー!」(もっと古い…)

特に女性陣は会話もあまり成り立たない。ゾンビ女や幽霊女、はたまた平気で暴言を吐く女まで居る。
ご存知のように、南のお父さんは有名な作詞家。
南に対して、「そんなお父さんが恥ずかしくなかったですか?」などと平気で聞く馬鹿女も居る。(お前の方が恥ずかしい)
クルクルパーは、まともには相手出来ないのだ。

例え下手でも、まともな新人だけ相手しようと思ってる。
前回も書いた通り、人間拒否の行き着く所がアニメーターでは困るのだ。
人を拒否して人の心がわからない奴に、ろくな仕事が出来るわけない。
特に今居る新人達は誰の利益にもなってない。金を生んでるわけでもないし、むしろ邪魔なぐらいだ。教えてもらうのが「当たり前」の意識と態度がありあり…
ばあか、必要最低限しか教えねえよぉ~。

どんな仕事でも人間関係を築いて、先輩に可愛がって教えてもらいながら、上達していくのが世の常。最初から敵を作ってどうする。
原画を描くようになっても、先輩から学び、演出家からも学び、その意図を理解して表現するのがアニメーター。意志疎通を拒否して出来るほどアニメは甘くない。
何も出来ないくせに最初から間違った「自由だけ」を求めて仕事が出来るわけがない。

今まさに何人かの辞めた女の子に言われた言葉を思い出す…「アニメって夢のある人達が描いてると思ってたのに、こんな夢の無い人達が描いてたなんてショックです…」
アニメ界は信頼の「マンパワー」で成り立っている事すらわかってない。その努力すらしようとしない。
人間関係は大切なのだ。特にアニメーターは人間関係でのトラブルが多い。(一番は金欠)
アニメーターはどちらかと言うと、溜める人間が多いから、それが溢れた時は爆発するか、辞める道を選ぶ。

昔ここに高校時代からの大親友の女の子同士が居た。
そして地方から上京して、一緒に住んで居た。
最初の頃はまるで姉妹のように、何をするのも一緒で本当に仲が良かった。
ところが、半年もすると一切会話する事もなく、お互い「嫌いオーラ」を出しながら、トゲトゲしい関係になっていってしまった。そして最後は二人とも辞めてしまった。

原因は「同居」という生活の些細な積み重ねが原因だった。
歯の磨き方が気に入らない、靴の脱ぎ方が気に入らない、台所の使い方がダラしないなどなど、些細な積み重ねだった。
そんな思いがお互いの心を圧迫していって、お互いが周りに誹謗中傷の言い合いの繰り返しだった。
まさに陰湿な戦争で、それに耐えられなくなった一人が退社すると、もう一人の方も会社に居づらくなって辞めてしまった。
どんなに仲良しだろうが、他人同士の同居は難しいものがある。そういった経験を何度も見てきた。

今年の新人の中で、ルームシェアしている男二人がいる。取り越し苦労かもしれないが、少々心配してる。まさか恋愛関係じゃないだろうな?それだったら、心配はないだろう。愛の力は何事にも強いから。

新人達にも早く本番の仕事に入ってもらって、少しでも雑草魂を見せてもらいたい。
今はまだ「ペンペン草」なのだ。ペンペン草にも成れない「カビ」も居るけどな。

頑張れペンペン草!