悪のクール邪犯

                                                                                                           2019/04/22





まず最初に赤村プロのホームページは全くの虚偽記載である。

動画一枚150円よりとあるが、実際は120円よりが正しい。
150円を超える賃金は「劇場作品」だ。その劇場作品ですら、150円から200円止まりだ。

アニメーターの賃金は安いと言われてはいるが、赤村プロの賃金は、さらにもっと安い。
原画も動画も元請け会社の単価から半分は引かれる。

例えば、「サザエさん」の動画に支払われる単価は、一枚120円だ。その120円からまた一割源泉されるから、手取りで一枚108円にしかならない。エイケンからは消費税が出ているが、消費税込みの賃金だ。
また原画にしても、第ニ原画が1000円、第一原画がそれに毛が生えた程度の単価なのだ。面倒なメカ系作品の第一、第二原画ふたつ合わせた原画単価でも、決して3000円に届く事は無い。原画も動画も1980年代の単価だ。

ホームページ上の虚偽記載を俺は会社に改めるように進言したが、改善はされなかった。

これで驚いてはいけない。その低水準の賃金も時々変動するのだ。会社の都合でさらに安くされる時もある。そのシステムもコロコロ変わる。一時は月に200枚に達しない動画マンに対しては、全ての賃金を没収という事もあった。
それぐらいアコギなのだ。
雑草スタジオでは、没収されそうな人間には、みんなで足りない枚数をカンパして助けたが、他のスタジオでは賃金没収の被害者も出た。その劣悪な賃金体制を決めているのは、社長の弟である悪羅氏だ。

俺の雑草スタジオでの責任者兼、指導者としての、対価は月額五万円だった。あとは出来高制の賃金で社員でもなかった。
そんな単なる雇われ指導者に対して、悪羅氏は業績が良くないと理由をつけては、俺に責任を押し付けてきた。罰金を払えと言うのだ。
ちなみに俺は会社を少しでも良くしたかったし、お人好しだったから、ここへ来た当初からしばらくの間、指導者としての手当ては辞退していた。その総額は180万円。

そんな俺の善意もお構いなしに、金の亡者の悪羅氏は、俺に金を要求してきた。
頭にきた俺は、「罰金払えって言うんなら、善意でチャラにした180万円払ってからだ!」と言ってやった。

すると、怒鳴り返してきた。
悪羅「なにお~! こっちだって、好意に甘えただけじゃないかあ~! 金に汚いぞ!」
…金に汚い…???…馬鹿負けした…(~_~;)

真面目な話をしているのに、ギャグになってしまう…コレ本当なのだ。この会社では善意が仇となる。その俺の善意の金はそのまま会社のドブに捨てて、罰金は払わなかった。

この男、家では嫁さんから、「ボクちゃん」と呼ばれているらしく、魚の骨まで嫁さんに取ってもらってるそうだ…(まさに佐野史郎…)

そんな赤村プロは嘘の情報で人を集め、変動相場制的なテキトーな賃金で人を騙してきた。それを労働機関に相談した事があったが、どうやらアニメーターは「労働者」では無いとのこと。例え誇大広告だったとしても、約束の賃金が払われなかったとしても、労働者じゃないから、個人的に会社と対応するしかないとのことだった。
実際にアニメ界は契約社会ではなく、信頼関係で成り立ってるから、悪どい所ほど儲かる。

金銭面を除けば、赤村プロは「昔」は良い仕事をする会社だった。しかし赤村プロが「プロ」として通用してたのは、過去の話であって今や業界では、素人並みの原画と酷評されているのが現状だ。
それはまず賃金が驚くほど安いから、絵の上手い人間が集まらない。
現在残っているアニメーターの殆どは、腕に自信が無いから残っている。低賃金でも競争意識も無いから居心地がいいのだろう。
動画が一枚108円より、200円くれる会社が良いに決まってる。原画も一カット4000円くれる会社が良いに決まってる。この賃金体制からも、それで満足して残っているアニメーターのレベルがわかろう。

一方の入って来る人間も負けてはいない。たまには何も知らない常識人が入ってくるが、大体は何かしら問題がある。
挨拶どころか、まともな会話すら出来ない人間が多い。ディズニーアニメを見た事もなく、「火蛍の墓」も知らない…そんな人間も居た。
全く絵を描いた事が無い、40過ぎのオッサンを入れたりもする。来る人拒まずで、「足し算」も出来ない人間すら、俺は面倒を見ていた。

赤村プロの現実は、他のアニメ会社でハネられた人間や、全くアニメを知らない人間、または低賃金でも腕に自信が無いから辞められない人間達の集合体だ。
そういった人間を集めて、利益をむさぼる会社が赤村プロなのだ。業務内容は悪徳手配師となんら変わらない。

雑草スタジオが閉鎖になったのは、殆どの人間が辞めたからだ。
社長の弟の会社の金の使い込みから始まり、会社からスタッフが、作業伝票の改ざんを命じられたのがキッカケだった。そして社長が自ら異常な性格を雑草スタッフに晒してしまった。それが決定的な駄目出しだった。

それよりも、上手いアニメーターも存在せず、そのうえ数々の犯罪を繰り返すアニメ会社が、何故存在出来てるのか?
それはある大手のアニメ会社が護って、協力しているのも事実。
そこに大きな謎と闇がある。

まず、まともな会社で、社長が小指を詰めた事を自慢する会社なんて無いだろう。(切断した指はくっ付けてあるが)
リンチ事件も含め、手下を使って数々の犯罪と共に、違法薬物の疑惑まである。
養子になって戸籍を変えて、経営するオカマバーの摘発。そして時々荒れ狂う…

こんな「法人会社」に何も無いと思う方がおかしい。アニメ学校や警察でも行ってはいけないと注意喚起した会社なのだ。業界人ならみんな知っている。
それが事実だから、俺は顔も晒してるし実名で書いている。
騙されて泣きをみる人間が出ないよう、そしていつか再びアニメ界で、最悪の被害者が出ないようにを願っての警鐘だ。


掲示板にお便りを頂いた。それを紹介しよう。

集団監禁リンチ事件も含めて、まさに横溝正史の犬神家の一族の世界を連想してしまいました。
犬神佐兵衛翁は薬物で財を成し、人知れぬ性の秘密…そして呪い的な要素で、自分では手をくださずに他人にやらせる…そんな話でした。
芸能界と同じように、アニメ界にも違法薬物疑惑と、ホモセクシャルの世界があるのですね。
もしそれで赤村プロが存在できてるとしたら恐ろしいですね。


それともうひとつ。

法人って、犯罪者でも成れるんですね。
不幸な生い立ちから戸籍を変えて、のし上がって、犯罪を犯すなんて砂の器と同じですね…
ただただビックリです。


こんなお便りを頂いたが、そう思うのが自然だろう。
そしてこの会社が犯罪から学んだ事は、秘密の漏洩を恐れて、今は上層部だけが動いてる。いずれにしろ目が離せない興味深い会社だ。
俺はこの会社を少しはまともにしたかったが無駄だった。狂気以外にも大きな闇があった。

実情を知って、呆れるか笑うかはあなた次第。
日本のアニメ界の一部には、まだまだ信じられない世界がある。
まさに日本が誇る「クール邪犯」なのだ。

ドン・キホーテ柳田。


この話、実話だという事を証言します。

元赤村プロ
体験者及びホームページ管理人・南