あわや東京ムービー

                                                                                                           2025/07/28





「夏がくると毎年あの悪夢にうなされるんですよ…」そんな古いアニメ関係者が何人もいる。未だトラウマから抜け出せないアニメ関係者がいるのだ。

それは、あるアニメ会社に関わると、必ず夜中に奇々怪々な現象が起こり続けたのだ。
何者かによる度重なる深夜の嫌がらせ電話に悩まされ、その執拗な電話攻撃でノイローゼになった人間や入院した人間もいた。
中には恐怖で、電話を解約した人間もいた。ところが、ある人間は電話を解約しても異変は終わらなかった。

人が寝静まった真夏の深夜。
あるアニメーターが寝ていると、玄関のドアノブの音に気づいて目を覚ました。
「ガチャガチャ、ガチャガチャ」、かなり激しい音だ。
その音はずっと続き収まる気配がない。あきらかにドアを開けようとしている…

「一体誰だろう…」意識がもうろうとしながらも考えた。ひょっとして、妻が夜中に買い物に行って、帰ってきたのかもと思ったが、妻は隣で子供と一緒に熟睡してる。

異変に気づいた男は、眠い目をこすりながら、家の中からドアに近づいた。
「はい、どなたでしょう?…」
男が声をかけると、今度は反応が一切無い。恐る恐るドアを開けてみると、そこには誰もいない…
ドアの下の隙間に封筒がある。封を開けると、中には見知らぬ女の写真が入っていた。上目遣いで恨めしそうな顔で、裏には「お身体に注意して下さい。」のメッセージ…

当人は写真の女性は全く知らないし、関係性も無い。そんな不可解な出来事の連続に、中には夫婦間がギクシャクした夫婦もいた。
そんな様々な経験をしたアニメ関係者は数多い。被害者の共通点は、あるアニメ会社に関わった人間に限られていた。主にその地域は、西武池袋線の「東長崎駅」を中心とした近辺に集中していた。

そういった目に見えない攻撃ではなく、実害も多発した。度重なる自転車のパンク。ガラスを割られたり、ドアの鍵穴を接着剤で固められる被害もあった。または注文をしていない出前の連続。当人をおとしめる怪文書の投函など、「何者か」によって、様々な嫌がらせが多発した。もうおわかりだろうが、あの会社である。

人間で一番怖いのは、法と警察権力さえ恐れない人間である。「赤村プロ」には洗脳された女の攻撃チームさえあった。
ターゲットの自宅前で大声で、罵詈雑言を浴びせ大騒ぎをする。警察が来ても決してひるまない。逆に食ってかかる始末。赤村プロによって洗脳され、自分たちが正義と信じてるから、話にならない。

そして赤村プロのターゲットはみんな引っ越していった。
それでも未だに心の傷が癒えない被害者たちがいる。未だに悪夢を見るようだ。
何日も徹夜の続く地獄のミーティングで、悪魔として罵られて、中には殴られて身も心もズタズタになって退社できても、さらなる地獄が待っていた…
辞めたあとも様々な嫌がらせで、精神的に追い詰められ、悪夢にうなされる…それが被害者たちのトラウマなのだ。
そんな人間が何人もいる。

何が赤村プロの怒りを買うのかわからない。一時期「東京ムービー」の仕事は受けるな!と三つのスタジオに御触れを出した時がある。
その理由は、赤村社長が知人の台湾の「金さん」なる人物と一緒に本社の社長を訪ねたところ、態度が気に入らなかったという理由だった。もうひとつの理由は、日本中を震撼させたリンチ事件を起こした仲間のリーダー的存在だった男が、寝返った事だった。そして、東京ムービーに深く関与しているという事実だった。

猜疑心の強い赤村社長の頭の中で、この男の存在と、不快だったムービーの社長との一件をリンクさせてしまった。また偶然にもリンチ事件のきっかけを作った「小森少年」も、東京ムービー系列の会社にいる事がわかったから、ますます陰謀論に拍車をかけた。
さらに、赤村プロの私物を横領したと「ぬれぎぬ」を着せられた男の転職先も、東京ムービー系列だった。そういった様々な偶然が、陰謀の疑念から確信に変わってしまった。
「アイツと東京ムービーは敵だ!」その怒りは凄まじかった。過去の「東映動画」との「保険金殺人事件騒動」まで持ち出してきた。

少し危険を察した俺は、東京ムービーの制作進行を通して、この元リーダー格の人物と連絡を取ろうとした。ところが苦い過去は思い出したくなかったのだろうか、完全に無視された。また東京ムービーのある制作の人間にその危険性を話したが、何故か逆に嫌がられて途中で話を遮られてしまった。

アニメ界なんてこんなもの。他人に無関心だし、実際に事件が起こらないと動かない。例え犯罪歴がある会社でも、個人よりは、会社組織の方が利用価値がある。話すら聞いてもらえない完敗だった…
その後は何があったかわからないが、大きな騒動にはなってないようだ。

俺がここまで警戒するのは、「オウム事件」同様に、未だ洗脳が解かれてないリンチ事件の加害者がいることだ。相変わらず赤村プロと連絡をとって、昔話をしている。外部に信者もいるのだ。また弟を含め赤村社長の意思を引き継ぐ輩が多いのも事実。また赤村プロに所属していた人間や、面接に来た人間の膨大な履歴書は、全て甘崎が保管している。
赤村プロの被害は忘れた頃にやってくる。
赤村プロにとって、歴史的なリンチ事件の裏切り者は、決して消える事などありえない傷なのだ。そして全く罪の無い東京ムービーに対する火種は、未だくすぶり続けている。

赤村プロは「オカマバー経営」の頃から、裏社会との交流が始まったようで、地元のホステスから、そんな話をよく聞いた。そういった話はどこの世界でもあるのだろう。

「ジャニーズ問題」や「フジテレビ問題」が代表されるように日本の報道に「公平さ」なんて無い。
全てが金の利益で動く。未だ大物俳優や大物歌手が、裏社会のパーティーに参加しても、そういった事実は報じない。
あの涙もろく人情派として人気のある有名な名アナウンサーでさえ、裏社会との関わりを持っている。ある組織の会長の子息のパーティーの司会までしている。別にそれをとがめるつもりはない。ただ庶民の味方みたいな顔をして、世相を語ってもらいたくはない。人間の本質は見た目だけじゃわからない。

あの優しそうな性格が売りだった「なべおさみ」氏でさえ裏社会の人間だった。
若い頃は有名なヒットマンの舎弟で、ある「シマ」を任されていて「みかじめ料」を回収してたとのこと。本人が言ってるのだから、間違いないだろう。なべおさみ氏の裏社会賛美は受け入れがたいが、御題目のように正義を振りかざして、弱い者だけを叩くマスコミよりも、馬鹿正直な「なべ氏」の方がよっぼど清々しい。
正直に都合の悪い真実を語ると、誰にも相手にされない。その勇気と正直さだけは称えたい。

今のマスコミは、口うるさく道徳を唱える学級委員長が、陰で万引きしてるのと、あまりかわらない。
マスコミのそんな口先だけの偽善を感じてるからこそ、若者達がネットの方を信じる気持ちも少しはわかる。
そんな政治とマスコミと社会の偽善がバレバレだから、弱い者がさらなる弱い者を求める、若者達の「ネオナチ化」が台頭してきたと感じている。

マスコミや芸能界同様、アニメ界にも裏社会はある。噂だけは様々ある。赤村プロのように有名になってしまうと、それはもはや裏ではなく、表の闇組織というべきだろう。ただ「悪魔」と「尻」を利用したアニメプロだけは聞いた事が無い。

被害者たちの悪夢だけは消え去ってもらいたい。